季節は6月となりました。日常の変化として、ここ数年続いた新型コロナウイルスが5類感染症扱いとなったことで、生活の様子もまた変わりつつあります。
これを機会に、おでかけや海水浴を楽しむ人がでてくるかもしれません。とはいえ、体調管理には十分注意した上で、日々を健康にお過ごしください。
せんとうとまちでは、前回のニュースレターでもご案内したとおり、今年度から北区との協働事業がスタートし、北区にある銭湯周辺にお住まいの方々に、銭湯やその地域のこれまでの営みについてお聞きすることとなりました。先日、第1回目が開催され、改めて滝野川周辺の地域のこれまでを大変興味深く聞かせていただきました。
回を重ねるごとに、色々な地域の思い出がうかがえそうで、とても楽しみです。
引き続き銭湯とまちなみの魅力を発信し、広めていく活動に力を注いでまいります。銭湯とまちなみの素晴らしさを共有し、魅力を高めていくために、皆さまのご支援を心よりお願い申し上げます。
北区との協働事業「わたしのせんとうとまち」始まりました
2023年度より、東京都北区との協働事業が始まり、本事業の一環として「記憶集めトークイベント わたしのせんとうとまち」がスタートしました。北区の各銭湯を中心として、銭湯と周辺のまちの記憶を住民の方々からお聞きし、アーカイブとしてまとめ、新しい世代に引き継いでいく取り組みです。
その第1回目を、5月25日に滝野川稲荷湯の長屋で開催しました。近隣にお住まいの住民の方3名から、滝野川地域の昔の話、生活の思い出、個人商店の記憶、そして銭湯に入り続けていた暮らしのお話をうかがい、貴重な写真や地図もご提供いただきました。
今年度は、主に滝野川地域を対象として7〜8軒程度の銭湯周辺でトークイベントを順次開催予定です。来年度以降は、滝野川を超えて、北区の他の地域でも拡大して実施していく予定となっております。
トークイベントのみならず、お聞きした内容をもとにした冊子等も作成予定です。また、成果発表の場も年度末頃には設ける予定です。イベントや成果発表の機会が決まり次第ご案内いたしますので、ぜひご注目ください。
さっそく、赤羽経済新聞にて、「わたしのせんとうとまち」についてご紹介いただきました。記事内では、「わたしのせんとうとまち」の取り組みの背景や思い、イベント内で参加者から語られた銭湯や地域の様子について触れていただいています。
▼滝野川の稲荷湯で「わたしのせんとうとまち」 街の歴史を語り合う
https://akabane.keizai.biz/headline/538/
地域住民企画で賑わいをみせる稲荷湯長屋
昨年6月25日にお披露目会を開催した稲荷湯長屋が1周年を迎えます。おかげさまで、地域の方々の憩いの場として色々な形で使われるようになってきました。
5月は「熊天コーラ」のポップアップカフェが開催され、二日間ところてんやクラフトコーラが提供されました。お越しくださった方々に好評で、次回も開催を予定しています。ぜひ、稲荷湯長屋のカレンダーをご確認ください。
地元住民の持ち込み企画で行われた「風呂上がり歌謡曲ナイト」の第二弾も盛況でした。地元の方々が沢山お越しいただき、踊り出す子ども達は長屋を賑やかにしてくれました。
そのほか、地域の歴史や成り立ちをたどるため巣鴨から滝野川までのまちあるきツアーや、ボードゲーム開発のためのワークショップなど、様々なグループに長屋を活用していただきました。
カフェの一日店長や長屋での出店、勉強会、懇親会、イベントのために長屋を借りたい方など、使い方は様々です。
稲荷湯長屋をご利用されたい方は、気軽にお問い合わせください。(お問い合わせは sento.to.machi@gmail.com まで)
神田祭に参加した銭湯山車、東京の街を練り歩く
「今はなき銭湯を弔い、今を生きる銭湯を寿ぐ、銭湯のための祭りを」—と謳い2021年から始まった「銭湯山車巡行」。今年は、江戸三代祭にも数えられる「神田祭」に参加いたしました。
附け祭と呼ばれる行列に、銭湯の部材から作り上げた銭湯山車が、大観衆の見守る銀座の中央通りや秋葉原の街中を「いい湯だな」を大合唱しながら練り歩きました。
ほぼ原寸大で再現された「富士山ペンキ絵」の巨大なのぼりが、東京都心で出現する風景は見事!
銭湯山車巡行は今秋以降も開催予定ですので、要チェックです!(文京建築会ユース+銭湯山車巡行部主催。弊団体も協力いたしました)
東京新聞にて、神田祭での銭湯山車についてご紹介いただきました。
▼神田祭・メイン神事の「神幸祭」 大行列の中には「銭湯山車」も
https://www.tokyo-np.co.jp/article/249810
本日6月3日(土)21時からの東京テレビ「出没!アド街ック天国」の特集「白山・千石」にて、銭湯山車も登場予定です。ぜひご覧下さい。
■お知らせ
NHK新潟で滝野川稲荷湯と長屋の活動を紹介いただきました
6月1日、NHK「新潟ニュース610」にて滝野川稲荷湯と長屋の活動紹介が放映されました。
銭湯の減少が止まらない新潟で、銭湯支援のヒントになれば、というNHK新潟局の方による新潟の銭湯を応援したい気持ちに溢れた取材でした。
銭湯の活性化事例として、稲荷湯長屋で開催された「湯上り歌謡曲ナイト」の様子や稲荷湯オーナー、私たち「せんとうとまち」の思いや活動、ご近所さんの銭湯への期待などが紹介されています。
▼新潟 銭湯文化伝えるヒントは?「長屋」生かす東京の取り組み
https://www.nhk.or.jp/niigata/lreport/article/003/46/
東洋経済で、稲荷湯修復再生プロジェクトについての記事が掲載されました
東洋経済にて、稲荷湯修復再生プロジェクトについて取材を受けた記事が掲載されました。稲荷湯がワールドモニュメント財団(WMF)による危機的な文化遺産を選定するウォッチリストに選ばれるまでの経緯、日本の銭湯が世界遺産に並ぶ文化的な価値を持つという評価をされたこと、銭湯がもつ公共性と地域性やその価値などに触れていただいています。
せんとうとまちが運営に関わる稲荷湯長屋における地域の憩いの場としての姿や、帝国湯営業再開の支援、大阪・寿楽温泉の再開など、新たな銭湯と地域との関係や可能性についても言及いただいています。ぜひご覧ください。
▼「日本の銭湯」世界遺産並みの価値が認められた訳
https://toyokeizai.net/articles/-/673954
全国浴場新聞にて営業再開の「帝国湯」についてご紹介いただきました
5月1日付の全国浴場新聞にて、1年ぶりの再開を果たした荒川区「帝国湯」について記事にてご紹介いただきました。せんとうとまちも再開準備をお手伝いさせていただいた内容が紹介されています。今後とも永続的な営業に向けて応援を続けてまいります。
都政新報に、稲荷湯長屋が紹介されました
東京都職員など自治体向けの業界紙「都政新報」(4月25日付)の「人権レポート」のコーナーに「銭湯の力を地域のコミュニティー作りに生かしたい」と題された活動紹介記事が掲載されました。
せんとうとまちでは、活動を支援してくださる賛助会員及び寄付を募集しています。
せんとうとまちでは、活動を支援してくださる賛助会員及び寄付を募集しています。
せんとうとまちは、銭湯が持つ文化的価値に光をあてながら、銭湯とその周辺のまちの生活文化を育んでいる重要な建物や環境の潜在的価値を掘り出し、見える化し、広く社会に発信することで、歴史の積層を踏まえた「銭湯があるまち並み」の保全や再生、魅力の向上を図っていきます。
事業やプロジェクトを通じて、銭湯を基軸に地域の方々、そして、同じ志を持っている全国各地の人たちともつながりながら、ともに銭湯が地域にもたらす価値を高め、銭湯とまちとの持続可能なあり方を模索していきたいと考えています。