稲荷湯長屋が2周年、稲荷湯長屋再生プロジェクトをまとめた報告書が完成|せんとうとまちニュースレター vol.32
おかげさまで、稲荷湯長屋は6月25日に2周年を迎えました。すっかり、地域のみなさまの憩いの場所として定着してきた実感があります。
少しずつですが、長屋でイベントや催しを企画いただける地域の方々も増えてきました。また、長屋のオープンをきっかけに稲荷湯に通い始めたご家族や若い方々も増えてきました。引き続きどうぞよろしくお願いいたします。
他にも、この稲荷湯長屋の再生プロジェクトをまとめた報告書も完成し、活動の1つの節目を迎えることとなりました。
引き続き銭湯のあるまちなみの魅力を発信し、広めていく活動に力を注いでまいります。皆さまのご支援を心よりお願い申し上げます。
「稲荷湯修復再生プロジェクト」報告書が完成しました
2018年の取材をきっかけに、国の登録有形文化財化から海外の財団へのアプローチを支援し、助成金を得て修復再生を行った北区の滝野川稲荷湯。この度、プロジェクトの背景から工事の詳細、現在の様子までを収めた1冊が完成いたしました。本書では、今回行った修復再生の全容のみならず、稲荷湯や稲荷湯の位置する滝野川界隈の歴史についても触れています。
一つの銭湯の物語から見えてくる、東京の戦前戦後の変遷や銭湯が支えてきた地域の可能性を感じられる自信作です。図面の掲載を含めた全編カラー95ページ。
関係者の皆様への配布が終了次第、公開や部分的な販売等も検討しています。報告書の見本を稲荷湯長屋に置いていますので、ぜひ手に取ってご覧ください。
「稲荷湯長屋」祝2周年!!
「稲荷湯修復再生プロジェクト」の大部分を占めた、滝野川稲荷湯となりの二軒長屋の再生。元従業員さんの住まいであった築100年以上の長屋を丁寧に修繕しました。2年前の6月25日にお披露目会を開催して以来、稲荷湯の湯上り処として、地域の方々のサロンとして、様々な表現の場として活発に活用がなされてきました。
私たち「せんとうとまち」では、計画、工事に続き、運営まで担い、近隣の方々との連携を深めています。特にこの1年は、多くのご近所の方々が企画を持ち込んでくださり、カフェや食堂、音楽イベントや手作り小物の販売、ワークショップ、展示など多様な活用が進み、長屋も地域に馴染んできました。金〜日曜の湯上り処のオープンに加え、おいなりさんの販売や湯あがり整体なども定番となっています。
長屋のオープンをきっかけに稲荷湯へ通い始めた子供連れや若者なども増え、新たな銭湯利用者の発掘となると同時に、新旧の住人をつなげる場所としても機能しています。ぜひ一度、お風呂ついでにお立ち寄りください。
金土日16:00-20:00 OPEN。飲食イベント等不定期で開催。
臨時休業の場合もございますので、詳細は稲荷湯長屋のインスタグラム か稲荷湯玄関横の掲示板にてご確認ください。
写真:2年前のお披露目会の様子
■お知らせ
せんとうとまちと木賃文化・公開ミーティング~銭湯のあるまちのこれからを考える~ が開催されました
稲荷湯長屋のご近所、上池袋で木賃アパートを起点に活動する「かみいけ木賃文化ネットワーク」さんが「木賃文化月間」の一企画として公開ミーティングを開催。せんとうとまちのメンバーも揃い、稲荷湯長屋にて、銭湯のあるまちの未来と暮らしの可能性を共に考える機会となりました。
銭湯と木賃暮らしは切っても切れない関係性。銭湯のある暮らしを日々実践している参加者の皆様とキーワードをあげ、どうこの魅力的な暮らしを発展的に守っていけるかを模索しました。
同じ方向を向いたご近所さん同士、今後とも連携企画を考えていく予定です。
▼せんとうとまちと木賃文化・公開ミーティング~銭湯のあるまちのこれからを考える~ 企画レポート
https://note.com/mokuchin_bunka/n/n47e6e8f78342?sub_rt=share_b&d=s6cVvXjL535
台湾の温泉を紹介する漫画が出ます!
台湾の漫画家による台湾北部の温泉紹介漫画が日本語訳され、6月19日に発刊されました。うさぎのキャラクターがかなりディープな温泉をご紹介。本書の中では、台湾の文化と入浴の歴史を、せんとうとまちの三文字が解説しています。ぜひお求めください。
『台湾はだか湯めぐり 北部篇』捲猫(著/文) 三浦裕子(翻訳)発行:中央公論新社
銭湯が舞台のTBSドラマ「9ボーダー」にセット協力
「せんとうとまち」の姉妹組織、文京建築会ユース/ 銭湯山車巡行部が、TBSドラマ「9ボーダー」の舞台美術に協力させていただきました。
保存・記録していた銭湯の物品の数々が、ドラマの舞台となった「おおば湯」の裏方スペースに飾られ、ドラマストーリーの奥行きを作り出しています。
なお、ドラマの舞台となっている銭湯「おおば湯」の場面は、滝野川稲荷湯で撮影されています。最終回は「おおば湯」が登録有形文化財となる展開も。実際の稲荷湯を彷彿とさせるストーリーとなっていました。
▼銭湯「おおば湯」をDIYしていたのは誰?『9ボーダー』セットの裏設定に迫る!|TBSテレビ
https://topics.tbs.co.jp/article/detail/?id=20373